圭田武竜 様

圭田武竜

シェーシャナーガ

惑星ドゥグドーの海は透明度が低く、一様に白く濁っている。
そのため表層部と深層部の温度差が大きく、 200m程度の深さでも表層との差は日中で50~60℃に達する。
それを利用して海洋温度差発電が行われ、 惑星開発基地のエネルギーを賄っている。
シェーシャナーガと名付けられた発電プラントは、 本体である海上プラットフォームと 「表層部から温水を汲み上げる取水管」「深層部から冷水を汲み上げる取水管」「使用済みの海水を排出する排水管」からなる構造となっている。
液化ハラーガスを温水で気化してタービンを回し、 冷水で再び液化するというシステムであるが、 冷水の供給が急に途絶えるとガスの圧力が高まり爆発する危険があるため、 故障に備えて冷水取水管は2本設けられている。
排水管は内部の水圧の加減により自在に動かすことができる。 これは爆発・火災事故の際、本体に排水を浴びせて鎮火するためである。
かつて敵対勢力がシェーシャナーガの破壊を目論み 戦闘ヘリ部隊を差し向けたことがあったが、 排水管を内圧による操作と先端からの水の噴射によって 超高速で振り回し、戦闘ヘリを残らず撃墜したという。

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